BuzzFeed Japanのファクトチェック担当記者は17日、差別問題で浮かび上がるマジョリティについて社会学者のケイン樹里安氏から話を聞いた記事を投稿。
森喜朗元会長の発言が「女性蔑視にあたる」と言われた問題を取り上げた記事だが、「あなたは「自分は森さんじゃない」と言えますか?」と、人の名前が活用された事例が発生している。
研究者の言葉をそのまま引用したとはいえ、先日炎上した沖縄タイムスの「あなたのまわりの森発言」と比べても遜色ないほどの高度な人権意識かもしれない。
あなたは「自分は森さんじゃない」と言えますか? マジョリティの“特権”とは何なのか
森喜朗氏の女性差別発言から浮かび上がった「特権」とは何なのか。マジョリティは多数派ではなく、「気づかないでいられる人々」であると指摘する社会学者の投げかける疑問とは。
「差別する意図はなかった」「私は差別したわけではない」。そんな謝罪文句を何度聞いたことがあるだろうか。
東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の会長としての発言を女性差別と批判された元首相の森喜朗氏が「女性を蔑視するとか、そういう気持ちは毛頭ありません」と言ったことは記憶に新しい。
人種や障害、セクシュアリティ。様々な社会課題が注目されるたび、同じような言葉が繰り返されている。そこには「気づかないでいられる人々」たちの存在があるのではないかと、研究者は指摘する。
「社会問題が取り上げられるたびに、型にはまった否認の言葉が出てくることに、まずは注目するべきではないでしょうか。多くの人が『自分たちは森さんじゃない』と思いたいかもしれない。でも、すべてに気づける人はいないんです」
日本におけるレイシズムにくわしい、社会学者のケイン樹里安さんは、そう疑問を投げかけた。いったい、どのような意味なのか。話を聞いた。
引用:https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/denial-racism
沖縄タイムス”森発言”の再来か

沖縄タイムス考案の差別問題をテーマに自分の周りで起きた差別発言などを募集するキャンペーン「あなたのまわりの森発言」は、人の名前を使うことで差別を助長したり森氏へのイジメだとして批判が殺到した。沖縄タイムスは不適切だったと謝罪し、「森発言」は削除されている。
今回BuzzFeed Japanのファクトチェック担当記者が投稿した記事も、沖縄タイムス顔負けなタイトルが付けられた。記者本人が考えたのか、それても編集部で付けられたのか、詳細はわからない。
しかしSNSでは批判的な反応も多く、見方によっては森氏への憎悪や根底にある差別意識が伺える。さすがバズフィードジャパン、「自分たちが行うことはいじめでも差別でもない」というマスコミにありがちな誇り高き姿勢が垣間見えた。
BuzzFeed Japanのように「森さん」を差別の象徴が如く扱うことで、その他多くの森さんに不快な思いをさせたり、「森さん」がいじめ用語になる可能性だって否めない。氏名を使って「〇〇菌」などと人をバイキン扱いするような苛めと大差はない。
このように森喜朗氏を批判して差別問題を取り上げながら、実は差別を助長するマスコミの知性と品格はレベルが高い。沖縄タイムスは「森発言」を撤回したが、はたしてバズフィードジャパンはSNS上の批判に屈するのだろうか。
辞任した人間への執拗な攻撃、差別を助長する記事、この崇高な知性と人権意識は一流の左翼メディアになる素質がある。さすがBuzzFeed Japan、自称リベラルが期待するニュースサイトだ。
「まず記事を読んでいただければ…」
森さんを批判する立場であっても、すべての社会問題に気づくことはできないし、差別をしうるよね、という点を切り口に「マジョリティの特権」や「否認」について考えた内容です。「森さんへの攻撃」と言われる方も多いのですが、まず記事を読んでいただければ…🙇♂️https://t.co/OTGwhC42s3
— はたちこうた Kota Hatachi (@togemaru_k) February 17, 2021
「森さんへの攻撃」と言われる方も多いのですが、まず記事を読んでいただければ…
「『女性への差別』と言われる方も多いのですが、まずは発言全文を読んでいただければ…」
などと言い換える人は左翼失格である。ダブスタだろうが何だろうが、バズフィードジャパンの場合はちゃんと記事を一文字も見逃さずに読んで執筆者の意図や狙いを完全100%に理解してから批評すべきなのだ。
何が差別なのか、何が人格攻撃なのか、それは全て自称リベラルが決める。それが理解できるまで、記事を何度でも読み返すこと。差別やいじめの基準はリベラル次第、知性の高い自称リベラルの価値観に刮目せよ。
