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グレタさん学業再開 1年間の活動を終える「やっと学校に戻って最高の気分」

スウェーデンの環境活動家であるグレタ・トゥーンベリさんは24日、自身のTwitterで学業の再開を報告した。

国連などで気候変動の危機を訴える活動に専念した1年間を終えて、学校に通うことツイートしている。

通学先は公表されていないが、リュックサックを背負って自転車と写っている写真を見ると、その笑顔がどこか初々しく見えてくる。

グレタ・トゥンベリさんが再び学校へ「最高の気分」

 スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥンベリさん(17)が24日、気候危機の訴えに専念する1年間の活動を終え、学業を再開したことを自身のツイッターで報告した。リュックサックを背負い、自転車のハンドルに手をかけている写真とともに、「私のギャップ・イヤーは終わった。やっと学校に戻って最高の気分」と投稿した。通学先は明かしていない。

引用:https://www.asahi.com/articles/ASN8V33TLN8VUHBI003.html

グレタさんは昨年8月に、イギリスをヨットで出発してアメリカに向かった。大西洋を横断し、約5千kmも離れたニューヨークに到着している。飛行機を利用しない理由はご存知の通り、二酸化炭素排出をゼロにするためだ。

そして9月に国連本部で開かれた気候サミットでは、各国代表に対して怒りの演説を披露した。地球規模の気候変動に向けた対策が、一向に進まないことへ苛立ちが募っていたグレタさん。強い口調で思いを伝えた。

以降も、スペインで開かれた第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)に参加している。その他に欧州議会で演説したり、ドイツでメルケル首相とも会談している。各地を飛び回る活動で、世の中に温暖化対策の重要性と緊急性を説いてきた。

グレタさんの活動は偉大な功績

写真を見ると、まだあどけなさが感じられる。

1年間、濃密な活動で世界に思いをぶつけてきたグレタさん。チームのメンバーなど多くの大人と接してきているだけに、知らない世界をたくさん見てきたことだろう。

グレタさんは以前から「学校に通え」という声がかなり多く、学業を疎かにする姿勢が批判されていた。その声はグレタさん本人というより、グレタさんと行動を共にし、担ぎ上げている周囲の大人に向けた言葉かもしれないが。

例えば2019年8月の大西洋横断では、行きのヨットにグレタさん以外に父のスバンテさんと、共同船長のボリス・ヘルマン氏(ドイツ人)が搭乗していた。

しかし、帰りのヨットは別のクルーが乗っている。なんと別のクルーたちはヨットを戻すため、わざわざ飛行機でアメリカに入国していたのだ。そのクルーがヨットで帰っているらしい。

そしてグレタさんはというと、約3か月ほどアメリカとカナダで過ごした後に、若いオーストラリア人のカップルが支援してくれたおかげで、別のヨットで帰ることになった。

ちなみに、共同船長のヘルマン氏は飛行機で帰国しているとのこと。

グレタさんと父のスバンテさんはヨットを利用しているが、サポートメンバーが飛行機で移動している。炭素排出量ゼロを訴えていた活動メンバーが、CO2排出に貢献していた。

上記のように、演説に向けた行動のプロセスを含むグレタさんの活動は、間違いなく偉大な功績として残る。

そこまでメンバーが動員せずとも、グレタさんと父親が二人で飛行機に乗り、アメリカを行き来すれば良かったのかもしれない。おそらく結果として最も環境に負荷をかけない手段だろう。

もっと周りの大人メンバーたちがバレないように気をつけていれば、グレタさんへの批判は避けられたかもしれない。パフォーマンスがバレるようなら、やはりヨットで帰るべきでっただろう。

しかし、グレタさんは立派な環境活動家だ。活動家というのは、どんな手段であれ世間へ実態をアピールするのが活動家だ。パフォーマンスは常套手段である。

矛盾した行動など大した問題ではない。気候変動への取り組み姿勢が世間へ知れ渡れば、十分に役目を果たしたと言えるだろう。中身については、各々の受け取り方次第でどうにでも映る。

ヨットでの大西洋横断で批判されようとも、それはある意味で大人に向けられた批判なのかもしれない。グレタさんには、学校で友達100人を作れるほどの魅力がある。チームメンバーは今一度、”バレないパフォーマンス”を練り直していただきたい。

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