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韓国国防相候補が日韓GSOMIAは「維持されるべき」との認識 米韓同盟を意識か

韓国の国防部長官に指名されている徐旭(ソ・ウク)陸軍参謀総長は16日、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)は「維持されるべきだ」と主張した。

米韓連合軍が持つ有事作戦統制権について「移管問題は韓米同盟としているため」と説明している。

韓国国防相候補 日韓GSOMIA「維持されるべき」

 韓国国防部長官に指名された徐旭(ソ・ウク)陸軍参謀総長は16日、韓米連合軍が持つ有事作戦統制権の韓国軍への移管のためにも、韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)は維持されるべきだとの認識を示した。

 徐氏は同日開かれた国会国防委員会の人事聴聞会で、無所属の洪準杓(ホン・ジュンピョ)国会議員の質問に対してこのように述べ、「有事作戦統制権の移管問題は韓米同盟を基盤としているためだ」と説明した。

 韓国政府は、強制徴用被害者への賠償を日本企業に命じた大法院(最高裁)の判決に対する報復として、日本が昨年7月に輸出規制を強化したことを受け、GSOMIAの終了を日本に通告した。だが、米国の反発により通告の効力を停止し、協定を維持した。

引用:https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200916003800882?section=politics/index

平時における作戦統制権については1994年に韓国軍へ移管されている。戦時作戦統制権も2015年に移管される予定だったが、2014年の米韓安保協議会で延期となった。2020年代を目標に移管する話で進んでいた中で、韓国政府は日本に対して「GSOMIA破棄」を突き付けている。

もし日韓GSOMIA破棄を韓国政府が決断した場合、最も怒りを露わにするのは仲介役となったアメリカだ。日韓GSOMIAの破棄はアメリカの顔に泥を塗る行為である。

ソ・ウク参謀総長は「戦時作戦統制権は米韓同盟が基盤になっている」と説明した。日韓GSOMIAの破棄はアメリカから強い批判を受ける可能性が高く、米韓同盟における信頼感は根底から揺らぐ。

そうなれば戦時作戦統制権の移管は白紙になると、徐旭陸軍参謀総長は考えているのだろうか?在韓米軍の撤退が現実化しかねない”強行策”は、陸軍参謀総長も後ろ向きである。

そもそも戦時作戦統制権と日韓GSOMIAに密接な関係性はない。しかし、米韓連合司令部のエイブラムス司令官が昨年11月、GSOMIA破棄について「誤ったメッセージを与える恐れ」と懸念を示したことから、韓国軍も破棄には前向きな姿勢を取れないだろう。

それでも韓国政府は英断すべきかもしれない。「日韓GSOMIA破棄」を外交カードに有利な立場を保っていると思い込む文在寅大統領だが、”外交の天才”である文大統領は必ず決断してくれるはずだ。

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