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リテラ「菅義偉首相が使った官房機密費のヤミ金は78億円、2019年は11億650万円」→平成22年度(民主党政権)は11億4240万円

「新しいかたちのニュースを発信する」と自負しているニュースサイト・LITERA(リテラ)は20日の記事で、内閣官房機密費(報償費)の闇について報じた。

第二次安倍政権が2019年12月末までに支出した報償費は計86億3100万円であり、そのうちの78億円が政策推進費に使われたと伝えている。

「政策推進費」は官房長官が自ら出納管理を行うため、いわゆる“ヤミ金”と表現されることも多い。

リテラ「菅義偉首相が使った官房機密費のヤミ金は78億円、2019年は11億650万円」

 第二次安倍政権が2019年12月末までに支出した、官房長官の裁量で機動的に使える予算である「官房機密費」(内閣官房報償費)は、なんと計86億3100万円余。しかも、その9割以上が領収書のない「ヤミ金」なのだ。

官房機密費は「政策推進費」と、情報提供者への謝礼などに使う「調査情報対策費」、情報収集のための贈答品などに使う「活動関係費」の3つからなり、このうち「調査情報対策費」「活動関係費」は領収書が必要となる。問題は「政策推進費」だ。

「政策推進費」は官房長官が自ら出納管理をおこなうもので、具体的な使途が特定されていない段階で国の会計からの支出が完了となる。つまり、国庫から引き出される金でありながら、領収書は不要、支払い先を明かす必要もなし、官房長官の判断ひとつで使える「ヤミ金」「究極のブラックボックス」と言うべき状態となっているのだ。

そして、2019年の官房機密費について報じたしんぶん赤旗6月6日付によると、2019年に使った「政策推進費」は11億650万円にものぼり、7年間での合計は78億6730万円にもなるという。

引用:https://lite-ra.com/2020/09/post-5625.html

会計検査院に対して領収書や支払先明らかにする必要がない内閣官房機密費(報償費)。ブラックボックス化しているため、以前から透明化について議論がなされている。

そのうちの政策推進費は官房長官が自ら出納管理ができることから、「官房長官の権力の源泉」と表現するジャーナリストもいる。

第二次安倍政権の報償費は計86億3100万円支出されており、うち78億6730万円が政策推進費に使われていた。9割以上が菅官房長官の裁量で自由に使われていたのだ。年単位で約10億円、2019年には11億650万円にも上っている。

権限だけでなく、カネも使って権力を振りかざすことが可能な官房長官。菅義偉首相は官房長官時代に、月平均で1億円近い資金を活用してきた。支払先なども明かされない、闇の予算だ。

平成22年度(民主党政権)の政策推進費は11億4240万円

内閣官房機密費ついては、これまでも透明化に向けて議論が行われてきた。ちなみに、民主党政権でも政策推進費について取り上げられている。

日本共産党の塩川鉄也議員が平成24年に提出した質問主意書に対する答弁書で、民主党政権で支出された内閣官房報償費が明らかにされた。

民主党が下野した12月を含めると37億2000万円にも膨れ上がった。そのうち野田内閣は15億3000万円も支出されている。支出先などは明らかにされていない。

第二次安倍政権で支出された内閣官房報償費86億円を、政権発足からの7年8ヶ月で計算すると、約11億円だ。そして民主党政権でも同じように、37億円を3年3ヶ月で計算すると、民主党政権も約11億円だ。それぞれが年間で約11億円ほど使用している。

月平均では、安倍政権:0.935億/月、民主党政権 :0.949億/月。わずかながら民主党政権のほうが多い。

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また、民主党政権で使われた政策推進費だが、3年3ヶ月の合計は見当たらなかった。参考になるデータは平成22年度の内訳だ。

民主党政権の平成22年度に支給された内閣官房報償費12億3000万円のうち、「政策推進費」は11億4240万円(92.8%)だった。「その他」で計上されたのは8668万6918円で、残額は91万3082円(使い切り率99.93%)となっている。

もちろん平成22年度も「政策推進費」に領収書や明細は添付されていない。政策推進費以外の8668万6918円も黒塗りになっていた。

平成22年度の内閣官房報償費で月々の内訳を見ても、ほとんどが政策推進費に使用されている。このことから民主党政権の他年度でも、内閣官房報償費のほとんどが政策推進費に使われたと思われる。

https://ombuds.exblog.jp/26608384/
「平成22年度 内閣官房報償費の具体的な使途に関する支出 初開示」より

2011年3月は東日本大震災の関連で使用された部分が大きいと見られる。3月の金額で平均値は上がっているが、それ以前の11ヶ月分は毎月8千万円〜1億円ほどで推移している。

結論として、内閣官房機密費と政策推進費の金額と割合は、第二次安倍政権も民主党政権もほぼ同等である。安倍政権や当時の菅官房長官だけが突出しているわけではない。

さすが「新しいかたちのニュースを発信する」ニュースサイト。菅義偉首相にスポットを当て、民主党政権時代から政策推進費がほぼ同額使われていたことを明らかにするキッカケを生み出した。民主党政権も内閣官房機密費を自由に使い、その多くが政策推進費に使用されている。

政策推進費という”ヤミ金”の実態を暴くために、リテラが取り上げた功績は大きい。ただでさえ権力のある官房長官に”自由な資金”を与えることは、民主主義の根幹を揺るがすかもしれない。改革意欲を示している菅義偉首相のことだ、今後も好きに金を使うだろう。

過去の民主党政権すら批判の対象へと結びつけてしまうスガ政権は、やはり害悪でしかない。ここはモリカケ問題を取り上げ、「桜を見る会」の追求を強めていくことが急務だ。

今こそ立ち上がるべきだ、スガ政治を許さない。

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