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れいわ新選組・山本太郎氏「道交法第77条に基づいている」と主張←大阪府道路交通規則第15条&公職選挙法の準用?

れいわ新選組代表の山本太郎氏が「大阪都構想反対」を訴えるゲリラ街頭演説を、警察が中止を求めた件が話題となっている。

山本太郎氏は「道路交通法第77条」を裏付けとして街宣の正当性を訴えていた。

警察は最後まで法的根拠を示さずに中止を要請していたが、果たして山本太郎陣営のゲリラ街宣は本当に違法行為なのだろうか。

山本太郎氏「道路交通法の第77条に基づいている」

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山本太郎氏が主張する「道路交通法第77条」とは、以下のような条文だ。

(道路の使用の許可)
第七十七条 次の各号のいずれかに該当する者は、それぞれ当該各号に掲げる行為について当該行為に係る場所を管轄する警察署長(以下この節において「所轄警察署長」という。)の許可(当該行為に係る場所が同一の公安委員会の管理に属する二以上の警察署長の管轄にわたるときは、そのいずれかの所轄警察署長の許可。以下この節において同じ。)を受けなければならない。
一 道路において工事若しくは作業をしようとする者又は当該工事若しくは作業の請負人
二 道路に石碑、銅像、広告板、アーチその他これらに類する工作物を設けようとする者
三 場所を移動しないで、道路に露店、屋台店その他これらに類する店を出そうとする者
四 前各号に掲げるもののほか、道路において祭礼行事をし、又はロケーシヨンをする等一般交通に著しい影響を及ぼすような通行の形態若しくは方法により道路を使用する行為又は道路に人が集まり一般交通に著しい影響を及ぼすような行為で、公安委員会が、その土地の道路又は交通の状況により、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るため必要と認めて定めたものをしようとする者

引用:https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=335AC0000000105#830

ちなみに日本共産党も機関紙しんぶん赤旗で道交法第77条を持ち出し、許可なく政治活動の一貫で演説が可能であると主張している。

道路上の宣伝、許可が必要?
2005年8月11日(木)「しんぶん赤旗」

確かに道交法77条を読む限り今回の街頭演説が、警察署長から許可を受けなければならない者1〜4「該当していない」と読むこともできるだろう。そのため「許可がなくても政治活動は可能」と山本太郎陣営は解釈したのかもしれない。

(「四 一般交通に著しい影響を及ぼすような通行の形態若しくは方法により道路を使用する行為又は道路に人が集まり一般交通に著しい影響を及ぼすような行為」に該当するという意見は一旦置いておきます。あえて山本太郎氏の主張を受け入れるために)

今回の街頭演説だが、道路使用許可を申請するも南署に拒否されたそうだ。拒否理由は明らかにされていない。警察は「一旦中止を」と、山本氏も「(許可証)いりません。道路交通法77条に基づいている」と言い合うだけだった。

では、警察が演説の中止を訴えた法的根拠は何なのか。山本太郎陣営と言い争っていた時は、法的根拠を示さず「一旦中止を」と訴えていただけのようだが。

大阪府道路交通規則第15条の4は?公職選挙法の準用?

大阪の道路使用許可について調べてみると、大阪府道路交通規則・第15条の4には以下のように記されている。

(道路の使用の許可)
第15条 法第77条第1項第4号の規定により署長の許可を受けなければならないものとして定める行為は、次の各号に掲げるもの(公職選挙法の規定に基づきすることができる選挙運動のためにするもの及び選挙運動期間中における政治活動として行うものを除く。)とする。

(4) 道路に人が集まるような方法で、演説、演芸、奏楽、映写、ロケーション等をし、又は拡声器、ラジオ、テレビジョン等の放送をすること。

引用:http://www.pref.osaka.lg.jp/houbun/reiki/reiki_honbun/k201RG00001084.html#e000001412

山本太郎陣営が実施した今回のゲリラ街宣は「選挙運動」ではないため、公職選挙法の規定に該当されない。したがって第15条4の「演説」に該当する行為である。選挙運動でもないため、規則としては「許可を受けなければならないもの」に該当するはずだ。

本来ならば法律が優先されるが、その場合は「規則が法律に反している」と判断された時である。そもそも「道路交通法第76条」の「4 何人も、次の各号に掲げる行為は、してはならない。」にこう書かれている↓

七 前各号に掲げるもののほか、道路又は交通の状況により、公安委員会が、道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく交通の妨害となるおそれがあると認めて定めた行為

引用:https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=335AC0000000105#830

もしあのまま街宣を行って多くの聴衆が集まった場合、「山本太郎陣営が交通を著しく妨害した」となる可能性は高い。

「交通の妨害のおそれ」と記述されている通り、警察としては予め交通安全の確保に努めたい。無許可の演説行為に中止を要請することは公務として間違った判断ではないだろう。そもそも許可していないのだから。

一方で、山本太郎氏を擁護する人の中には大都市地域における特別区の設置に関する法律・第七条の6を持ち出し、「公職選挙法を準用する」として許可は必要ないと主張する意見も見かける。

しかし第7条は「選挙人の投票」に関することであり、住民投票について「公職選挙法を準用する」ものだ。「演説行為について準用する」とは書かれていない

(関係市町村における選挙人の投票)
第七条 前条第三項の規定による通知を受けた関係市町村の選挙管理委員会は、基準日から六十日以内に、特別区の設置について選挙人の投票に付さなければならない。
6 政令で特別の定めをするものを除くほか、公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)中普通地方公共団体の選挙に関する規定は、第一項の規定による投票について準用する。

引用:https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=424AC1000000080

したがって、「大都市地域における特別区の設置に関する法律・第七条の6」は今回の山本太郎氏の街頭演説で「署長の許可は必要なし」を裏付ける法的根拠には該当しないと思われる。

治安維持のため混乱を未然に防ぎたい警察。

「大阪府道路交通規則・第15条の4」も「道路に人が集まるような方法で」と記述されている。結果的に人が集まるかどうかではなく、そうならないためにあらかじめ警察は指導することも可能だ。

「道路交通法第76条4・七」も「大阪府道路交通規則・第15条の4」も、あらかじめ効力を発揮させることが可能な条文といえる。そもそも許可していないのだから。

山本太郎陣営に対して言うわけではないが、「結果的に混乱さえ起こらなければ何をしてもいい」というような考え方は「犯罪や違法行為を未然に防ぐ」という観点から考慮しても正常とは言えない。

さすが山本太郎氏、常識では考えられない策を実行する能力は活動家として超一流だろう。

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れいわ新選組の突き進むべき道

山本太郎氏はれいわ新選組の代表であり、元タレントで知名度もある人物だ。しかも演説内容は「都構想反対」を訴えるものであり、告示が開始されたこともあって「注目される」「人が集まりやすい」と想定することは一般的な感覚として常識だろう。

警察が道交法に基づく根拠をなぜ示さなかったのかはわからない。「表現の自由」を訴える山本陣営も熱くなる一方だった。

しかし、当初は山本陣営も道路使用許可を申請しており、許可も下りずに街宣を実施すれば警察が出動することは想定できたはずだ。もしかしたらゲリラ街宣を強行し、警察と揉めることで「公権力への不信感」や「政治的介入」という印象を植え付けたかったのだろうか。

元参議院議員なのに一般常識の道から外れながらも「都構想反対」を主張する山本太郎氏は、極左活動家に似た印象が見受けられる。すでに立派な左翼といえるが、さらに磨きのかかった一流の左翼になるかもしれない。

山本太郎氏率いるれいわ新選組は、今後も独自の法解釈で政治活動や選挙運動を続けていけば、さらに支持者は増えるだろう。もっと極左活動家と思わせるような手法で政治活動を続けていただきたい。

Twitterで支持者と思われる方々の反応を見れば一目瞭然。今回のゲリラ街宣はれいわ新選組を応援している人に好評だった。山本太郎氏は間違っていない。自信を持って突き進んでいただこう。

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