日本学術会議の新たな会員について、推薦された105名のうち6名が任命を拒否された。
平成16年度に日本学術会議法が改正されてから、初めて任命を見送っている。
菅首相が任命を拒否した6名の学者は、いったいどんな人物なのだろうか?
日本学術会議の任命拒否問題
「日本学術会議」の新たな会員について、加藤官房長官は、午前の記者会見で、会議側が推薦した候補の一部の任命を、菅総理大臣が見送ったことを明らかにしたうえで、これまでと同様に法律に基づいて手続きを行ったと説明しました。一方、学術会議が推薦した人が任命されなかった例はないということで一部の当事者は、撤回を求める要請書を提出しました。
加藤官房長官は、日本の科学者の代表機関として国が設けている「日本学術会議」の新たな会員について、「日本学術会議の推薦に基づいて、総理大臣が任命する仕組みになっている。8月31日に会議から会員候補推薦書が総理大臣に提出され、きょう、99人の任命を行った」と述べました。
引用:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201001/k10012643361000.html?utm_int=news_contents_news-main_003
拒否された6名の学者とは?
日本学術会議の会員に推薦された105名のうち、6名が任命を拒否された件。その6名を紹介しておこう。
・東京大学社会科学研究所教授
宇野重規教授(政治思想史)
特定秘密保護法を批判、「安全保障関連法に反対する学者の会」の呼び掛け人に名を連ねていた。
・早稲田大学大学院法務研究科
岡田正則教授(行政法)
「安全保障関連法案の廃止を求める早稲田大学有志の会」の呼び掛け人、辺野古基地建設に抗議する声明を発表している。
・東京慈恵会医科大学
小沢隆一教授(憲法学)
過去には野党推薦の公述人として出席、安保関連法案の廃案を主張した。
・東京大学大学院人文社会系研究科
加藤陽子教授(日本近現代史)
「立憲デモクラシーの会」の呼び掛け人、憲法改正や特定秘密保護法に反対。
・立命館大学大学院法務研究科
松宮孝明教授(刑事法)
「共謀罪」の趣旨を含む改正組織犯罪処罰法案を批判していた。
・京都大学
芦名定道教授(キリスト教学)
安保法制に反対する様々な会の賛同者。
今のところ任命を拒否した理由について明確な発表はない。加藤官房長官も「あくまで、総理大臣の所轄に関わるものであり、任命についての仕組みもあるので、それにのっとって対応している」と述べた。
推薦された6人の学者たちのうち、小澤隆一教授・岡田正則教授・松宮孝明教授は任命拒否の撤回を求める要請書を提出している。
今後政府が理由を開示するかは不明だが、「学問の自由を侵害している」「天皇が総理大臣を任命拒否できるのか」といった批判がどんどん出てくるだろう。左翼は扇動がうまく、これまでもデュープスを生み出して情報戦を展開してきた。
すでに「#日本学術会議への人事介入に抗議する」というタグがトレンド入りしている。この勢いがどこまで続くのか注目だ。
推薦理由や推薦した人は誰?
先述の学者たちは、第二次安倍政権が取り組んだ安全保障関連の法案や政策に批判していた方々ばかりだ。左翼の活動家として認めてもいいほど、素晴らしい学者たちを排除するとは。
いったい誰がどんな理由で6人を推薦したのだろうか?
これほど偏った方々を推薦した人物は誰なのか。そして推薦した理由は何なのか、非常に興味がある。菅首相の拒否理由を開示させるならば、推薦に至ったプロセスや推薦した人も明らかにするのだろうか?
日本学術会議法の第七条2「会員は、第十七条の規定による推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する。」と記載されているが、拒否権にまで権限が及ぶかどうかは議論の余地がある。
それでも菅首相は6名の偉大な権威たちを任命拒否した。「形式的な任命」が慣例となっていた日本学術会議の会員選考にも介入してくるとは、改革派の菅首相ならでは。
左翼にとっても応援すべき学者ばかりなので、菅政権の対応に注視したい。
専業の学者を35年も続ける私ですら、正直、学術会議には関心がありません。まして国民多数においておや。大騒ぎしたって、支持は増えない。これを争点に解散したら、政権が勝つでしょう。それがわかっていて、野党が本腰を入れるでしょうか。
裁判所や検察の人事ならば、まだ分かりやすいのですが。 https://t.co/apcJ48Rzj4
— 玉井克哉(Katsuya TAMAI) (@tamai1961) October 1, 2020