政治

菅首相、学術会議問題の疑問に答えず防戦一方 立民・今井議員の活躍光る予算委

2日の衆院予算委員会で立憲民主党は、主に日本学術会議の任命拒否問題を取り上げた。

質問に立った今井雅人議員は菅首相の著書を持ち出し、過去にNHK担当課長の更迭人事に関わった件を例に、学術会議の会員任命を拒否した理由を問いただした。

なぜ今回は人事の理由を説明しないのか、今井議員の質問に菅首相は防戦一方だったと報じられている。

菅首相、防戦一方 学術会議問題、疑問答えず 初の予算委

 「首相の著書『政治家の覚悟』では、総務省のNHK担当課長をなぜ更迭したか書いてある」。立憲の今井雅人氏は、首相が任命拒否の理由について「個別の人事に関わる」として、説明を避けていることとの整合性をただした。
 首相は「NHK改革をやると宣言して総務相をしていた。その政策に反対したからだ。今回の任命権とは全く違う」と強調。今井氏は納得せず、「公務員の個別の人事を(著書で)話している」と畳み掛けると、首相は「(教授らの)公務員への任命と、既に公務員である人の人事異動は異なる」と反論した。
 首相は、会員の構成が旧帝大の7国立大に偏り、若手や民間人が少ないことも問題にしている。これに対し、今井氏は任命拒否された6人について、私立大所属が3人で最も若い人は53歳だと指摘。私大関係者や「若手」を除外したのは言行不一致だと疑問視した。
 首相はこれにも真っ向から答えず、「現在の会員のうち49歳以下は3%に過ぎず、若手研究者が十分いるという状況じゃない」とかわし、「会議から推薦された方々がそのまま任命された前例を踏襲していいのか」と従来の主張を繰り返した。
 首相はまた、「官房長官の時から学術会議にさまざまな懸念を持っていた」と強調する一方、推薦名簿は「見ていない」と重ねて説明。加藤陽子東京大教授以外の5人の研究内容や業績は知らず、著書も読んだことがないと明かした。
引用:https://www.jiji.com/jc/article?k=2020110201035&g=pol

立憲民主党・今井雅人議員の活躍「疑惑は深まった」

立憲民主党・今井雅人議員の鋭い質問は、理由説明から逃げる菅首相を追い詰めたことだろう。「6人の学者たちは安保法制や共謀罪などに反対を唱えていたからこそ、任命拒否された」これが今井議員の見方だ。

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25期の新会員名簿を見ると「安保法に反対する学者の会」に署名している学者は10名ほどいる。これは今井議員もちゃんと調べていた模様。さすが一流の野党議員だ。

しかし、拒否された6人は表立って反対しており、今回の候補者の中でも「反対派の象徴」だと今井議員は発言した。6人の学者たちにレッテルを貼る今井議員。誇り高き野党議員として評価すべきだろう。

そして最後には「ますます疑惑が深まりました」と一刀両断。あまりの迫力に、与党もタジタジだったはずだ。

学者たちを擁護する様で実は背中を撃つレッテル貼り、そして締め括りの一言は圧巻だった。「疑惑は深まった」、間違いなく野党支持者にとって菅内閣の疑惑はどんどん黒くなっている。

今井議員の活躍は見事だった。のらりくらりと交わす菅総理、そしてその間に様々な改革や安保戦略、同盟国との連携強化などを進めている菅内閣。政策議論よりも学術会議問題の疑惑で攻め続ければ、菅政権の足元は揺らぐだろう。

新しく生まれ変わった立憲民主党だが、森友学園・加計学園・桜を見る会に続いて安定の攻め方だ。期待も高まる。引き続き「疑惑の深まった」日本学術会議の問題を攻めていただきたい。

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