高須クリニックの院長である高須克弥氏は22日、精神科医の香山リカ氏が過去に受けたインタビューの記事を引用し、「こりゃいかんですよ香山リカ先生。ジョークですよね?」と呟いた。
その内容とは、香山氏が「あと中国語を習ってて。それも、もし日本が中国に乗っ取られても、私は中国の味方ですって言って生き延びるために」という発言に対するものである。
そのことについて香山リカ氏は反論ツイートを投稿した。
高須院長が香山リカ氏の発言を指摘
こりゃいかんですよ香山リカ先生。ジョークですよね?
「侵略されても生き延びるため」香山リカ氏が中国語を学ぶ理由が炎上か #ldnews https://t.co/h4nHb7gTnm
— 高須克弥 (@katsuyatakasu) August 21, 2020
香山リカ氏の発言は以下のようなものだ↓
香山 あと中国語を習ってて。それも、もし日本が中国に乗っ取られても、私は中国の味方ですって言って生き延びるために(笑)。
香山 だって、医学とか見てても中国ってすごい伸びてるし。去年、向こうの首相が北海道に来たとき、「北海道を乗っ取ろうとしてる」とかみんな言ってて。もしそうなったときは「私はずっと中国の味方でした」とか、「中国語も話せます」とか言って(笑)。
引用:https://news.livedoor.com/article/detail/17676401/
インタビュアーとの会話の流れで中国語を習っている理由に言及、「日本が侵略されても生き残るため」と回答している。
徐々に認知度も広まってきているが、尖閣諸島付近に中国船が接近している件や、北海道をはじめとした土地の買収など、中国は日本侵略を目論んでいると主張する識者も多い。
一説によると、中国は太平洋進出を契機に海洋国家への転換も狙っており、覇権国家への歩みを進めている。そのために日本列島を支配下に置きたいとの見方だ。
香山リカ氏は侵略されても生き残れるよう、用意周到に準備していると見られていた。確かにそう思わせるような発言内容かもしれない。確かに左派の多くは国籍や民族にこだわりを持たない傾向にある。柔軟な生き方でいる人ほど、賢い人生を歩めるのだろう。
香山リカ氏が中国語を学ぶ理由を説明
高須院長のツイートについて、さっそく香山リカ氏は反論した。どうやら真意は別にあるようだ↓
先生、対談をよくお読みください。「…は冗談として」に続く部分が中国語学習の理由です。私が3年前から非常勤を始めた病院には、中国人の患者さんが大勢来ます。彼らに「请保重!」等と正しい発音で声をかけたく2年間、習ってます。先生も患者さんとは英語、韓国語、中国語等で会話されるでしょう? https://t.co/m0f7t2IQPc
— 香山リカ (@rkayama) August 22, 2020
香山氏いわく、「侵略されても生き残るため」というのは冗談であり、本当は中国からの患者としっかりコミュニケーションが取れるように勉強しているのだとか。
医師の鏡と言っていい。日本語がわからない相手でも、しっかり診察できる能力を身につける。しかも2年前から勉強を続けていたということは、それまで理由を公表していなかったということだ。
飾らない、偉そうにしない。香山リカ氏の慎ましく謙虚な姿勢は、間違いなく尊敬に値する。医師のみならず多くの大人が見習うべき姿だろう。
香山リカ氏の反論や釈明はまさに”教科書”
上記のように、真摯な対応で説明する姿は、まさに大人の議論における”教科書”と言っていい。決して相手を罵倒することのない香山リカ氏の応対は、とても参考になる。
他にも香山リカ氏の釈明で非常に参考となる実例がある。ぜひ多くの方が学ぶべき姿勢なのだが、それは過去「虎ノ門ニュース」にレギュラー出演していた時の出来事だ。
2015年4月30日に香山リカ氏のTwitterアカウントから、虎ノ門ニュースのスポンサーや他の著名人らを批判する内容がツイートされる。同日中に削除されたものの、当該ツイートは他のTwitterユーザーによって記録が残されていた。
・香山リカTwitter乗っ取られ疑惑まとめ
https://w.atwiki.jp/hackedrika/
・香山リカ氏、乗っ取りは虚言か?番組を降板
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/1473568.html
番組制作サイドも件のツイートについて把握し、プロデューサーが放送内で香山氏に直接話を伺った。当時の映像がこちら↓
香山氏は当時、「アカウントを乗っ取られたかもしれない」と釈明した。突きつけられたツイート一覧を見ながら、しどろもどろでパニックになりつつも何とか平静を装おうとする姿は、窮地に立たされたときに参考となる対応力だ。
その後、関係者を集めて話し合ったそうだ。その場で香山氏が説明した内容は、以下のようなものだった↓
- ファンに向けて書いたダイレクトメールの下書きだった
- その下書きがいつの間にかツイートされてしまった
- 乗っ取りではなく、ツイッターアプリの誤作動かもしれない
このように、話に一貫性もなく二転三転と変わる証言は、相手と議論する時にも有効な手段だろう。相手は論点がわからなくなり、ゴールが見えなくなる。こうなれば勝ちだ。あとは煙に巻けばいい。
どれほど不利な状況に陥ったとしても、絶対に相手を罵らない香山リカ氏の姿勢は、まさに”大人の反論”だろう。