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TikTok米事業の買収、マイクロソフトの提案をバイトダンスが拒否 オラクルに売却か

アメリカのマイクロソフト社は13日、中国の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米事業買収から撤退したことを明らかにした。

北京字節跳動科技(バイトダンス)がマイクロソフトの提案を拒否し、オラクルへ米事業へ売却する可能性が高くなった。

買収競争していたオラクルだが、バイトダンス側の売却条件次第で政府が売却を認めるかはまだわからない。

Microsoft、TikTok米事業の買収から離脱 Oracleに決定か

 米マイクロソフトは13日、短編動画投稿サイト「TikTok(ティックトック)」の米事業買収提案について、同アプリを運営する中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)から拒否されたことを明らかにした。

マイクロソフトは発表文で「バイトダンスは本日、ティックトックの米事業をマイクロソフトに売却しない意向であると知らせてきた」と説明。「われわれの提案が国家安全保障上のリスクを守りつつ、ティックトック利用者にとって良い内容であったであろうことに自信を持っている」と述べた。

同社がウォルマートと共同で行っていた買収提案は当初、複数の買収提案の中で有力視されていた。ただ、事情に詳しい関係者1人はよると、協議は冷え込んでいた。中国政府当局者から反対の意向が示唆される中、マイクロソフトには最初の提案の修正を求められなかったという。これにより、交渉でオラクルが優位に立った。

マイクロソフトは発表文で、米国家安全保障上の懸念への対処を目的とした変更を加える用意があったと説明。「当社はサービスがセキュリティーやプライバシー、オンライン安全性、偽情報対策での最高水準を間違いなく満たすために大幅な変更を行ったであろうし、8月の発表でこれらの原則を明確にした。こうした重要な分野でサービスがどう進化するか楽しみにしている」と述べた。

引用:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-09-14/QGMEMMT0G1L301

マイクロソフトとオラクルは当初、TikTok米事業を約250億ドル(約2兆6500億円)で買収する評価を提案していた。しかしこの提案は中国当局がテクノロジー輸出を制限するルールを検討していると伝えられる前だった。

TikTokは利用者のデータが中国共産党に流出すると見ているアメリカは、安全保障上の観点から非常に警戒している。このテクノロジー輸出制限のルールが安保上、どれだけ影響が出るのかは不明だ。

関係者によると、オラクルとの取引は売却というより企業再編の形式に近いとのこと。中国側に有利な条件、もしくは条件内容が不明瞭な場合は、トランプ政権の「待った」がかかるかもしれない。

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