日本ウイグル国会議員連盟の活動再開に先立ち、日本ウイグル協会のレテプ・アフメット副会長が産経新聞の取材に応じた。
ウイグル人が中国当局から受けている人権侵害について語り、「中国の隣国である日本にこそ、ウイグル迫害の実態を世界に向けて発信してもらいたい」と述べた。
日本政府からの公式声明や議員の活動に目立った様子は、今のところ見られない。
そして人権問題に関心が高いとされる左翼やリベラルも。
「隣国日本こそ人権侵害の実態発信を」レテプ・アフメット日本ウイグル協会副会長インタビュー
--中国は少数民族をめぐる国際社会の非難を「内政干渉」と反発している
「もはや『内政干渉』うんぬんのレベルではない。自国民のウイグル族を拘束・収容することを内政だからといって認めてよいのか。突然収容所に連れていかれ、家族も連絡が取れない。運よく出てきた人たちは『正体不明の注射を打たれ、日常的に拷問を受けた』と語る。ウイグル自治区に住む私の母親とは数年、連絡が取れていない」
--国際社会に求めることは
「自治区では検問や警察の尾行が厳しくなり、移動の自由が制限されている。まずはジャーナリストや地元出身者らが自由に行き来できるように、世界中の政治家に突き付けてもらいたい。中国は強制収容所について『素晴らしい教育施設』と主張している。ならば隠す必要もない。白か黒か、はっきりすると思う」
--日本政府や国会への要望は?
「欧米諸国はウイグル問題に関する実態を調査し、政府高官が厳しい口調で非難している。米国はウイグル族弾圧に関与した中国当局者に制裁を科すウイグル人権法を制定した。残念ながら日本の動きは遅れている。日本政府にはウイグル問題について『注視している』ではなく、明確に『やめるべきだ』というメッセージを発してもらいたい。『ビジネスさえうまくいけばどんな犯罪が行われていても知らない』では済まない」
引用:https://www.sankei.com/politics/news/201116/plt2011160022-n1.html
ウイグルの人権問題に興味なし?中国への配慮?
ウイグルで現在でも行われている人権弾圧や民族浄化。隣国の中国共産党により、ウイグルは非常に厳しい状況である。しかし日本政府は特にアクションを起こしていない。
(「自国領土の範囲外で対外的に軍事力を行使できない日本が抗議を起こせる状況にはなく、国際的にも敗戦国であることから行動次第では誤解を招くメッセージを世界に与えかねない」と表現したほうが正しいかもしれない)
唯一、明確に態度で示しているのはアメリカだけだ。

日本にも人権を非常に重んじる左翼やリベラルがいる。ところが彼ら彼女らも、中国共産党によるウイグル人への人権弾圧に全く声を上げない。おそらく多くの国民は「日本の政治家や人権派は何をしているのか?」と疑問に思うだろう。
しかし、これが日本である。政治家、人権団体、マスコミ、リベラル論客など、普段から人権問題を取り扱う人たちが、なぜか中国共産党による人権弾圧には声を上げない。抗議すらしない。ウイグルの方々と問題に向き合っているのは、一部の保守系議員や有識者ばかりである。
LGBTや黒人といった人たちを弱者と決めつけ、人種差別や人権問題を取り上げる左翼や自称リベラルからすると、ウイグルはそれほど重要ではないのだろう。それだけ中国に配慮しており、特定の人権問題にしか興味がないのだ。
左翼や自称リベラルの優れた知性と崇高な品格に、ウイグル問題は少々合わないのかもしれない。左翼や自称リベラルはウイグル問題を指摘されると「ウイグル話法」と冷笑するスキルを身に付けている。「全く反論になっていない」と言われればそれまでだが、やはりウイグルの人権問題には興味がないようだ。
レテプ・アフメット副会長の訴えがどれほど多くの国民に届くかはわからないが、高い知性と崇高な品格で人権問題を選別する左翼や自称リベラルは、ウイグルに興味がない人たちだ。左翼や自称リベラルの方々に関しては、どうか諦めていただきたい。