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日韓GSOMIA破棄は延長 韓国側の通告なし「今もGSOMIAは有効、日本の態度次第」

日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が25日の午前0時に終了通告期限を迎えた。

しかし、破棄を主張していた韓国側の通告はなく、協定は当面維持される見通しとなっている。

それでも韓国側は「いつでも終了できる」と破棄を警告しており、日本側に輸出規制強化の撤回を求めているようだ。

韓国国会国防委員長のミン・ホンチョル議員は「現在としては事実上、有効だ」とし、今後は日本側の態度次第と主張している。

GSOMIA破棄は延長 韓国側の通告なし「今も有効、日本の態度次第」

韓国国会国防委員会の閔洪チョル(ミン・ホンチョル)委員長が25日、米国を意識して韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が事実上自動延長した状況だと分析した。ただ、日本の態度の変化によって外交部がいつでもGSOMIA協定を終了することも可能だと述べた。

(中略)

韓国政府は昨年8月、GSOMIA終了を日本政府に通知したが、同年11月に条件付きで終了を猶予した。GSOMIAは終了通知がなければ1年ごと自動延長する構造であり、24日に終了通知時限が過ぎた状況だ。

閔委員長は日本が追加で規制を出す場合、またGSOMIAカードを活用する可能性があると述べた。閔委員長は「問題は日本の態度」とし「我々の政府の立場では、終了効力が留保されたことを実現できる措置を取る可能性もある」と話した。

引用:https://japanese.joins.com/JArticle/269553

昨年11月に破棄の効力停止となってから、今回も破棄に至ることはなかった。韓国政府はGSOMIAの延長を選択したのだ。

GSOMIA破棄については日本側のデメリットはかなり小さいとの意見が多く、困るのは韓国との見方が強い。また、アメリカから破棄に至らないよう圧力もあることから、韓国政府は強気の姿勢には出れなかった様子。

日本政府は一切姿勢を変えていないため、「日本の態度次第」という韓国側のメッセージをどれだけ真摯に受け止めてくれるかがポイントだろう。

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韓国政府の高度な外交力

昨年に引き続き、韓国政府の外交力には脱帽する。本来ならば、GSOMIA破棄という外交カードは韓国にとって切っても切れない手段なのだ。

アメリカも日韓GSOMIAの重要性を訴える決議案を可決しており、破棄を実施すればアメリカの顔に泥を塗ることとなる。アメリカとしては日韓で解決してほしい事案だったのだが、決議案を出してまで韓国に破棄を撤回させようと尽力したのだから。

日韓GSOMIAがなくなれば、韓国は日本からの情報はアメリカを通じて仕入れる必要がある。アメリカが中身を精査するなど、当然ながら時間的なロスが生じるだろう。

また、破棄に至ったところでデメリットは韓国のほうが大きいという。

元海将で金沢工業大学虎ノ門大学院の伊藤俊幸教授によると、

  • 「核とミサイル」に関する日本の軍事情報を欲しがったのは、韓国軍の情報組織だった
  • ミサイルの軌道や着弾の情報は自衛隊のレーダーによるところが大きい
  • 日本が韓国から得る情報は発射地点や兆候に関する人的情報などに限られるが、同様の情報は米国も把握している
  • (私が任務に就いていたときはGSOMIA締結前だったが)自衛隊の情報が欲しい韓国軍側は何度も締結を求めてきた
  • 韓国軍だけでは北朝鮮の行動の全体の絵柄がわからないということもあり、自衛隊との協力をと言ってきた

と解説されている。

専門家から見ても、GSOMIA破棄によるデメリットは韓国のほうが大きく、喜ぶのは中国や北朝鮮とのこと。アメリカや日本からの信用も失う外交カードが、果たして切り札になるのか疑問の声が多い。

しかし、それが韓国政府の外交スキルだ。とりわけ文在寅大統領は過去の政権と比較しても、間違いなく”外交の天才”だろう。

「相手は困らないが自分が困る」外交カードをチラつかせ、交渉の場に引きずり出す。わざわざ自分が困る切り札を出せば、相手も混乱するに違いない。この高度な手法は、韓国政府にしかできないだろう。

協議さえ開かれれば、粛々と持論を展開する韓国政府は交渉を有利に進めるはずだ。そして日本政府の態度が変わらないとしても、また「GSOMIA破棄」とチラつかせればいい。

これを繰り返し、いずれ安倍政権が終了して親韓派の政治家がトップに立てば、韓国の輸出管理の規制化は見直しされる。自分自身が苦しむ切り札を見せては引っ込め、見せては引っ込め。韓国政府の外交カードを使う能力は、先進国トップに違いない。

今回の延長によって、破棄期限は11月23日となる。文在寅政権が再び日本政府へ強いメッセージを送ることになるだろう。

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