政治

行田邦子元参院議員が自民党へ入党「ゼロから再出発する」グループは二階派か?

民主党系の議員が自民党へ入党か。

民主党、みんなの党、希望の党に在籍してきた元参院議員の行田邦子氏が、自由民主党へ入党したことが判明した。

行田氏は2019年の埼玉県知事選挙に出馬する意向を示していた。当時在籍していた希望の党を離党し、自民党に支援を求めていた。しかし、断られたという。

行田邦子元参院議員が自民党へ入党

 旧民主党、旧みんなの党などに所属した行田邦子元参院議員が自民党に入党したことが24日、同党関係者への取材で分かった。4月に二階俊博幹事長と面会し入党の意向を伝えていた。

行田氏は平成19年に参院選埼玉選挙区で初当選。改選を迎えた昨年7月の参院選に立候補せず、同8月の埼玉県知事選出馬を模索したが最終的に取りやめた。

関係者によると、入党を後押しした自民党の野田聖子元総務会長の地元の岐阜県連を通じて入党手続きを行った。行田氏は24日、産経新聞の取材に「活動の拠点は引き続き埼玉県に置きたい。自民党に入りゼロから再出発する」と話した。

引用:https://www.facebook.com/pg/kouda.kuniko.saitama/photos/

行田邦子氏は昨年の埼玉県知事選挙に出馬を表明していたが、直前に熱中症で入院。体調が万全ではないことから出馬を断念した。

選対会議で出馬取りやめの方針が打ち出されたことは後から聞かされ、「出馬取りやめと熟慮せよ」との声もあったことから、出馬断念まで追い込まれた経緯がある。

知事選は、立憲民主・国民民主・社民・共産が応援する大野元裕氏と、自民党が応援する青島健太氏の対決となった。結果は大野氏が当選している。

行田邦子氏は当初、大野氏を支持する立場にあった。しかし「県政運営のスタンスが最も近い」として、青島氏に投票する意向を示したのだ。

こういった経緯から民主党系と決別し、自民党へ入党することは自然な流れだろう。二階俊博幹事長と面会していることもあるが、細野豪志氏のように二階派へ入る可能性もある。

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提案型の議員・行田邦子氏 はじめから野党には不要か

行田邦子氏は民主党からキャリアをスタートさせた政治家である。しかし、質疑に立った時の姿勢は「提案型」という印象を持つ人もいるそうだ。

2018年4月9日の「第196回国会 決算委員会」では、公文書管理の在り方を指摘した上で、「国境離島」の問題点を追求した。

日本の領海また排他的経済水域(EEZ)がどこまで及ぶのかを主張する際、根拠となる国境離島が重要な役割を果たす。当時は該当の島が484島あるのだが、そのうちの273島が所有者不在となっていた。

現在では全て国有財産化が完了しているそうだが、そのうち171島が普通財産となっている。その管理について行田邦子氏は質問している。

20180409 参議院決算委員会 行田邦子質疑1




第196回国会 参議院 決算委員会 第1号 平成30年4月9日
https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=119614103X00120180409&spkNum=285

我が国の領海及び排他的経済水域等の保全(内閣府)
https://www8.cao.go.jp/ocean/kokkyouritou/yakuwari/eez.html

海洋国家である日本にとって、領海やEEZにおける安全保障は非常に重要だ。尖閣諸島や北方領土、竹島といった日本の領土は、今も様々な形で周辺国に脅かされている。

国境離島の管理は財産に関するナーバスなテーマであるが、国の安全を守るためには日本政府が率先して指揮をとり、法改正や省庁との連携を進めるべきだろう。

このように、行田邦子氏は国家の安全保障に対して強い危機感を持っており、議論も批判に終始することなく提案型で問題解決に尽力する人物だ。もしかしたら、多くの有権者からは「民主党議員らしくない」と見えるかもしれない。

なるほど、立憲と国民の分党&合流に乗らないのも当然だろう。

「桜を見る会」のように、野党に求められている姿勢は与党の政策批判スキャンダル追求だ。提案型や議論する姿勢では、日本が抱えている”真の問題”が浮き彫りになってしまう。

それでは政権の失脚に繋がりにくい。安倍自民を倒すためには、政策議論ではなく失言や失態などを突くのが最も有効だ。それが倒閣運動となっていく。

長島昭久議員や長尾たかし議員のように、近年は比較的保守系の議員がどんどん民主党を離れている。今回の立憲民主党と国民民主党の合流でも、玉木雄一郎代表のように”提案型”を主張する中道派は合流に参加していない。行田邦子氏が自民党に入党したことは、これまでの離党した民主党系議員の動きに近いものを感じる。

立憲民主党は旧民主党時代から、さらに左派の色が濃くなった。提案型とされる行田邦子氏の存在は、特定の野党にとっても不要な存在だったのかもしれない。

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