国会では9日以降、新型コロナウイルスのワクチン接種を無料とする予防接種法改正案など、重要な法案の審議を始める。
しかしその衆参予算委員会だが、野党が最も多く時間を割いた質問テーマが「日本学術会議」で、およそ4割を占めた。
ちなみにアメリカ大統領選挙が行われている中で、国家存続に影響する重要テーマ「外交」「安全保障」は与野党共に10%未満に留まっている。
野党質問「学術会議」4割 衆参予算委、外交論戦目立たず
国会は9日以降、重要法案の審議に入る。菅義偉首相の就任後初となった衆参両院予算委員会の論戦で、野党質問は日本学術会議問題に最も多い4割を割いた。米大統領選後の日米関係など重要テーマの外交・安全保障は与党を含めても全体の10%に満たなかった。
引用:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65967540X01C20A1EA3000/
衆参予算委 | 学術会議 | 新型コロナ | 外交・安保 |
---|---|---|---|
与党 | 13% | 21% | 6% |
野党 | 44% | 12% | 7% |
全体 | 33% | 15% | 7% |
引用:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65967540X01C20A1EA3000/

外交安保より、コロナ対策より、学術会議
日本経済新聞は2日と4~6日の計4日間で衆参両院予算委員会の質問時間を調査したところ、野党の「学術会議」質問は44%を占めたという。
国民関心度の高い「新型コロナ」の感染&景気対策ではなく、学術会議問題で政府への追求を強める野党。多くの国民はウンザリしているかもしれないが、支持者はこういう野党を待ち望んでいるのだ。
それに大統領選挙の結果や集計プロセスでアメリカが分断状態となっている中、今後の日米外交や安全保障をテーマに時間を割く意識が与野党共に低い。野党の支持率よりは高いが、それでも時間配分は一桁台だ。
与党としてはまだ「トランプかバイデンか」と、正式な結果次第でアメリカとの向き合い方も変わるはず。様々な展開を官邸は予想しているだろうが、立憲民主党や日本共産党のような「批判型野党」にとって失点を引き出しにくいテーマではある。
立憲民主党など野党は引き続き、首相の説明が不十分だとして学術会議の問題を追求し続ける。国民の意思が反映されない国会だが、批判型野党がまともな議論に応じてしまっては支持者の心も離れていくだろう。
こうして学術会議の話が進めば進むほど、その隙に菅政権は他の政策や法案を通しやすくなる。与党も重要法案で突っ込まれないために、学術会議に時間を割かれるのはどこか安堵しているかもしれない。
しかし、野党やその支持者は菅首相の「しどろもどろな答弁」を理由に「ポンコツ認定」するだけで十分満足する方々だ。あまりに高い知性を持つ左派界隈を、菅総理は間違いなく脅威に感じていることだろう。
野党には引き続き、日本学術会議の任命拒否問題を追求し続けて野党の実態を国民に知らしめよう。支持率を上げるなら、それしかない。